年度毎の記事
2006年9月20日 | 水稲疎植栽培(収穫)
5月11日に株間28㎝(40株/坪)の疎植で田植を行った阿蘇市の高崎さんの田んぼで稲刈りを行いました。8月の台風の影響により慣行栽培の田んぼは根元から茎が折れてべったりと倒れていたが、高崎さんの疎植の田んぼは茎が太く丈夫な為折れずにしな垂れる程度でした。
「穂が大きく着粒数も多いし籾がはちきれそう。2次枝梗の籾もしっかり登熟しています」と高崎さん。
確かに収量調査をしてみると1000粒重は慣行栽培と比べて疎植栽培のほうが重く、10a当り収量も疎植が1俵~1俵半多い結果が出ました。
「使用した苗も反当り10.5箱と大幅に減ったので苗箱の運搬補給の労力が軽減されてほんと助かりますよ」と奥さんもとても喜ばれていました。
写真下段は収穫時の稲の状態です。
左側は 慣行 株間18cm
右側は 疎植 株間28cm で植えたものです。
穂の大きさ、茎の太さ・数、根の張り具合等並べて見ると
その違いは一目瞭然!
2006年8月 6日 | 水稲疎植栽培(収穫)
4月に株間24㎝(45株/坪)の疎植で田植を行った天草市の新田様の田んぼで稲刈りを行いました。
株間18㎝(60株/坪)の慣行栽培と1株あたりの生育結果を見てみると、いずれも疎植栽培のほうが上回る結果が出ました。
【 1 株 当 り の 結 果 】
慣行栽培 疎植栽培
茎数 19本 32本
1穂粒数 79粒 107粒
根数 少ない 多い
また、慣行栽培の稲には紋枯れ病の発生が多く見られたが、通気性が良い疎植栽培の稲は紋枯れ病の発生は少なく、カメムシによる被害も少なかった。
天草の普及指導課の調査結果では、疎植区と慣行区との反当りの収量は、ほぼ同等で、玄米千粒重は疎植栽培のほうが重いという結果も出ています。
生育期間の短い早期栽培地区においても株間の狭い慣行栽培よりも株間の広い疎植栽培が良い結果を得られた事から、新田さんはとても喜んでおられ、来年もまた疎植で植えるとの事でした。
2006年6月20日 | 野菜研修・実演会
平成19年6月20日~21日
6月20日(阿蘇市波野)、21日(上益城郡山都町)にて、キャベツ・白菜・レタス関連の野菜研修・実演会を開催しました。
当日は、土づくりから畦たて、移植、管理、収穫・運搬作業までの 一貫体系の機械 を約30台実演し、
100名余のお客様に参加・試乗いただきました。
特にお客様が興味を持たれた機械は、新型の野菜全自動移植機(SKP-100)で、 ロータリ式植付により高速植付けでも苗を傷めず、軟弱な苗でも確実に植付けが可能 となりました。路地仕様だと 従来機種の15%アップ となっており、 秒速0.52mで綺麗な植付け が出来ます。
また、株間も 1㎝ピッチのワンタッチ調整 と、大きく見やすい 株間デジタル表示 で簡単に株間の調整が出来、傾斜地で株間が変動しても瞬時に調整が出来るので 均一な株間での植付け が行えます。
今後は、各地で地域にあった作物の機械化一貫体系での研修・実演会を開催していく予定です。
2006年4月11日 | 水稲疎植栽培
当日は歩行型田植機での田植えが多い天草の早期米栽培地区において、クボタの業界初乗用3条田植機ジョイカムキュート(JC3)を用いて、株間24㎝(45株/坪)での疎植田植えの実演を実施致しました。
実演ではJC3が『湿田や変形田でも楽に旋回出来る』ことや、『枕地もコンパクトワンフロートでタイヤ跡をならし綺麗に植付出来る』ことに非常に感心されていました。
しかも、疎植での植付により、『苗箱数が今までよりかなり減る』ことや、『苗の運搬・補給に要する時間も短くて済む』という資材経費の削減と労力の軽減に繋がる点にも大変興味を持たれていました。
疎植栽培では『経費や労力の軽減だけでなく、病害虫に強く、倒伏に耐えられる元気な稲に育つ』事で、これからも、もっと多くのお客様に導入して戴ける様普及活動していかなければと、改めて実感した1日となりました。